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【映画レビュー】VaporwaveでLo-Fiな世界観 ブレードランナー リドリー・スコット監督

 

 

オススメ度:★★★☆☆

 

ジャンル:SF

 

 

この作品を見たきっかけ

美しい世界観と原作は知っていた

解説を観てからずっと観たいと思っていた本作。解説を見る少し前に昭和のCM集動画を見た際、シド・ミードがデザインを手がけた電気ポットの映像を見ていて名前だけは知っていたが、解説を見て彼が演出やデザインを手がけた映画ということでより興味が湧いた。

原作のアンドロイドは電気羊の夢を見るか はあまりにも有名で、いつか見て見たいと思っていたところAmazonプライムに出現していたためすぐ視聴に至った訳である。

 

 

大まかな解説<ネタバレあり>

完全な人工生命アンドロイド「レプリカント

 

環境汚染が深刻化した地球では宇宙で生きるため宇宙植民地を作るため、奴隷用アンドロイドを作成して宇宙に送り込んでいた。

アンドロイドの「レプリカント」達は宇宙植民地を開拓するための危険な作業に従事していたが、人間的な感情が芽生え反乱が起き始めたため最新の「ネクサス6型レプリカント」には4年だけの寿命を与えて作成された。

しかし大変な労働に対する反乱と4年という短い寿命を伸ばすために地球へ潜り込むレプリカントがあとを絶たず、「ブレードランナー」という専用の殺し屋ができた。

 

既にブレードランナーを退職していたデッカードは、宇宙での作業中に人間を殺し地球に潜入しているレプリカントの一団を殺してほしいと依頼を受ける。

最新型のレプリカントについて知るため、レプリカントを作成している「タイレル社」に情報収集に向かったものの、タイレル社の社長秘書「レイチェル」もレプリカントであることに気づく。

彼女は自分を人間だと思っていたが、実は幼少時の記憶として持っていたのは社長の姪の記憶であった。

 

人間として生きたい「レプリカント」と、その意志を受けて「殺し」に苦痛を覚えるデッカード

自身がレプリカントであることに絶望しタイレル社を脱走したレイチェル。

最終的にはレイチェルですら殺しの対象にしなければならなくなったが、デッカードは既にレイチェルへ愛情を覚えていた・・・

 

 

 作品を見て感じたこと

人間とレプリカントの違いがほぼない。

 

レプリカントが殺される場面でもきちんと赤い血が流れ、機械的な部品が見えることはない。

その上、感情もあれば「長く生きたい」というなんとも人間臭い意志を持っている。

そんな相手を上司の命令で殺すデッカードが、レプリカントを撃って落ち込んでいるところを見ると、「人間を殺したのと同じ感情」を持っているのではと勘ぐることができる。

 

ヒロインであるレイチェルは自身を「人間」だと思っている。

その根拠は「幼少時の記憶」があるから。しかし、それはタイレル社の姪の記憶を移植されただけ。

それを受けて絶望するレイチェルも非常に人間臭い。

 

アンドロイドである以上、液体窒素や煮えたぎるお湯に手を突っ込んでも痛みを感じず、酸素のない宇宙でも労働を行うことができるが、人間的な感情を持っているため「労働の苦しみ」や「寿命を知っているが上の絶望感」はしっかりと感じる。

 

感情が芽生える前に処分されるために4年の寿命を与えたものの、2年目の時点で感情が芽生えているレプリカントがいる状況で「もうこの世界は人間の手に負えなくなっている」感じがする。

地球は地球で環境が破壊され酸性雨が降りしきっている訳で、レプリカントが大量に地球に来れば恐らく人間はあっという間に征服されるだろう。

 

人間とレプリカント、双方の関係性の未来とは?

レイチェルとデッカードに生まれた感情が人類を救うのか?

これは二次元嫁と結婚する昨今の動きにも似たものを感じた。

 

また映画全般に散りばめられた雨降る夜のネオン街、ごちゃっとした世界観、アジアをまぜこぜにしたような独特の街並みは非常に美しく、日本語もところどころに見え、聞こえてくる分日本人が楽しめるSF洋画という感じがする。

これはVaporwaveそのものであり、絶大な影響を与えた作品と言えるだろう。

 

どんな人に向いているか

SF好き/Vaporwave好き/Lo-fi好き/ごちゃっとした街並みに雨のネオン街好き/美術映画好き/アンドロイドやロボットが人間の感情を持つ系が好き 

 

 

作者について

リドリー・スコット監督は元々広告やテレビCMで成功を収めた人物であり、生粋の映画監督とは違う。

映画としてのストーリー性や演技力よりも、視覚的印象を重要視するためブレードランナー作成時は主人公役のハリソンフォードが自身の演技を評価してもらえず、終始苛立っていたという。

それもそのはず、台本を一切覚えられなかったり、演技が下手な役者だらけの現場であったようだ。

監督は全て役者の「見た目」で起用したそう。

そのため、基本的には本作の演技はクソである。笑

しかし、ハリソン・フォードルトガー・ハウアーなど一部の役者の演技はかなり強調されていることに気づかされると思う。

 

 

監督の他の作品

有名作品

エイリアン 

 

グラディエーター 

 

プロメテウス

 

オデッセイ

 

エイリアン・コヴェナント

 

 

この作品が観れるのは

Amazonプライムビデオ/Hulu

 

 

ネタバレありのYoutube解説動画

 

岡田斗司夫さん 

岡田斗司夫ゼミ1022日号#201完全版2次元嫁は電気羊の夢を見るか? 今夜は2時間全部見せます! ブレードランナー徹底解説!!」

 

 

 

守鍬 刈雄(すぐわ かるお)さん

【すぐにわかる】ブレードランナー 独自解説 Blade Runner Review

 

 

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